東洋医学の基礎―7
陰陽五行(その7)
1.体の陰と陽
(1)体の中には陰も陽も含まれている(陰でもない陽でもない状態)が、体の部分を対立させ比較することで
陰、または陽となる。
- 例) 胸(陰)と背中(陽)
- 手の平(陰)と手の甲(陽)
- 腕の内側(陰)と外側(陽)
- 足の裏(陰)と表(陽)
- 腿の内側(陰)と外側(陽)
(2)陰陽の切り替わり
- 体の表面は、陰の部分と陰の部分が、陽の部分と陽の部分がつながっている。
体の中で、陰と陽が切り替わる(交差)ところは、足の爪、手の爪、口中の歯、など硬い部分であり、人間は進化すると、爪と歯が退化して、陰と陽が小さくなる(=性別がなくなる)
- 爪や歯が無くなると陰陽のつながりがスムーズでなくなる。
2.陰と陽の流れ
(1)水は上から下へ流れ、血液は上から下へ、下から上へ戻って循環するように、気も体の中を流れ循環している。
(2)気の流れには、陰と陽の流れがあり、上に昇っていくのが陽の流れ、下に降りていくのが陰の流れとなる。
(3)川に本流と支流があり、気にも大きな流れと小さな流れがある。
- 大きな流れを経絡といい、それぞれ名前がついている。
- 経絡は陰と陽の中にあって、ルールにもとづいて、気が流れる壁(血液が流れる血管の ようなもの)。
3.気の溜まるところ
(1)血管の中には弁膜があるが、弁膜がないと血液が溜まらないため、血液が運んだ栄養が血管に吸収されないため、周りの組織が死んでしまう。
- 弁膜があるから血液のチェンジ(良いものを吸収して悪いもの出す)ができる。
- 血管の壁に中性脂肪がたまり厚くなると、血液が溜まりにくくなり、周りの組織の 新陳代謝が悪くなって、活性酸素が発生して病気になる
(2)経絡にも、気が溜まる場所(弁膜のような)がある → ツボ
- ツボに刺激を与えると経絡を通して、周りの組織に栄養を与えることができる
- 組織の栄養が不足したり、新陳代謝が悪くなる場合は、ツボを刺激すると有効
腱鞘炎などは鍼治療によるツボの刺激がよいが、背骨がすべて痛い場合や、骨が変形するような場合には、ツボ治療は意味がない
- そのような場合には、気功が有効であり、気を上手く使って経絡を刺激し、 全体に循環させて、経絡を整えればツボを刺激する必要がない
(3)体には陰と陽があり、陰と陽の上で、気が流れている道を経絡という
(4)人間の体は宇宙の縮小図(小宇宙)
1年間365日 → ツボの数は365
1年は12か月 → 経絡の数は12 |
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